訓練の必要性

BCP(事業継続計画)の訓練は、企業の危機管理能力を向上させるために欠かせない活動です
訓練は、従業員が実際の災害や緊急事態に直面したときに、迅速かつ的確に対応できるようにするための実践的な経験を提供します

研修と訓練の違い

  • 研修:知識をインプットし、概念や手順を学ぶ活動
  • 訓練:研修で得た知識を実際のシナリオで実践し、体験を通じてスキルを磨く活動

訓練の重要性

日常業務が忙しい中でも、時間を割いて訓練を実施することが必要です
訓練を通じて得た経験は、緊急事態に直面した際に冷静に対応するための貴重なリソースとなります
小規模でも継続的に訓練を行うことで、組織全体の防災意識と対応能力が向上します

コラム:英会話が苦手な人
英会話が苦手な方は多くおられます。
その理由は、英語で会話する機会が少なかったからです。
自転車やスポーツの練習と同様に、繰り返しの訓練が上達の鍵となります。
防災訓練やBCP訓練も同じで、経験がなければ実際の非常時に対応することが難しくなります。
訓練での経験を通じて、非常時の対応力が養われます。

訓練の進め方

訓練前の準備

訓練を効果的に行うためには、事前に参加者がBCPや防災計画についての基本的な知識を持っていることが重要です
はじめに研修で必要な情報や知識を取得してもらい、その後に訓練を行います
また、訓練の開始前には、以下の事項を参加者全員に説明してください

  • 訓練の目的
  • 訓練の種類や想定する事態
  • 実施日時と場所
  • 訓練の参加者、進行員や評価員などの人員割当て
  • 訓練中の注意事項や禁止事項

訓練の種類

訓練は大きく分けて「実動訓練」「シュミレーション訓練・図上訓練」「事例研究・グループワーク」の3種類があります

実動訓練

実動訓練は、避難訓練や消火訓練のように実際に人が動いて物を使う訓練です
訓練の目的、実施日時、参加人数と役割分担、訓練の進行シナリオなどの計画立案が重要となります
また、必要物品などを事前に準備し、訓練当日も訓練計画に基づいて実施し、最大限の効果を得るようにします
この訓練では、以下のような効果が期待できます

  • 研修や机上訓練で得た知識、評価や検証の再確認ができる
  • 体験・経験することで、防災やBCPに関する理解が深められる
  • 経験値を上げることで、実際の非常時に行動することができるようになる

シミュレーション訓練・図上訓練

この訓練は、シナリオに基づいたロールプレイングやシミュレーションを行い、実際に人や物を動かさずにデスク上で対処の検討や相互調整などを演練する訓練です
シナリオは地震発生などの事態を想定し、時間の経過とともに発生する事象や課題の解決に向けた活動を行います
この訓練では、以下のような効果が期待できます

  • 想定事態に応じた事業に与える影響を評価できる
  • 事態発生時の対処、被害復旧や事業再開の要領を検討できる
  • 現行の防災計画やBCPの有用性と問題点が確認できる

事例研究・グループワーク

この訓練は、実動訓練などと異なり、提示されたテーマ(課題や問題)について、集団で検討する訓練です
課題等の解決に向け、実情や情報などを整理しつつ、方策を導き出す活動を行います
この訓練では、以下のような効果が期待できます

  • 参加者の問題解決思考を強化できる
  • 事態発生下においても相互に協調した検討と活動が行えるようになる
  • 現行の防災計画やBCPの有用性と問題点が確認できる

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当オフィスの代表は元自衛官であり、事業継続計画(BCP)や防災計画の策定、研修、訓練の実施において豊富な経験と専門知識を有しています。
お客様のニーズに応じたBCP、防災計画、各種マニュアルの策定と運用のご提案をいたします。まずはお気軽にご相談ください。